私はおまへのことを思ってゐるよ。
いとほしい、なごやかに澄んだ気持の中に、
昼も夜も浸ってゐるよ、
まるで自分を罪人ででもあるやうに感じて。
(無題 Ⅳ)
私の上に降る雪は
熱い額に落ちもくる
涙のやうでありました
(生ひ立ちの歌 Ⅱ)
地球が二つに割れゝばいい、
そして片方は洋行すればいい、
すれば私はもう片方に腰掛けて
青空をばかり──
(この小児)
❇︎
数年前?もっと前?に、祖父にもらった。「いずれ処分する」と紐で縛られた束の中から、選んで持って帰った。
残りは時代小説とかで、すぐに読めそうになかったから置いてきたけど、もっと吟味すればよかったかも。