本
『オッドタクシー』の関口とヤノについて考えてるうちに、この小説↑を思い出し、何年かぶりに読んでみた。 「え、こんなに胸に迫る話だっけ?!」という驚きと、「この表現、元の文章ではどう書かれてるんだろう?」という興味が湧いたので、原文を調べてみ…
は、こちら! 「読み納め」と言いつつ、さっき開いたばっかだから、絶対年内に納まらない 2年前くらいに買って、途中で読みやめちゃったのでリトライしようと思います。2月までに完走できたらいいな。 今年はあまり本を読まなかった。ネットニュースと、その…
冒頭の一文だけ知ってた。 てっきり、青森から北海道に渡る瞬間の描写だと思ってたけど、注解によると、群馬—新潟を結ぶトンネルがモデルらしい。 長野に住んでた頃を思い出すので、雪景色を描いた文章は好きです。小さいかまくら作ったり、近くの神社で兄と…
私はおまへのことを思ってゐるよ。 いとほしい、なごやかに澄んだ気持の中に、 昼も夜も浸ってゐるよ、 まるで自分を罪人ででもあるやうに感じて。 (無題 Ⅳ) 私の上に降る雪は 熱い額に落ちもくる 涙のやうでありました (生ひ立ちの歌 Ⅱ) 地球が二つに割れ…
「花のことと似てるな。どこかの星に咲いてる一輪の花を愛していたら、空を見あげるのは心のなごむことだよ。星という星ぜんぶに、花が咲いてるように見える」 「人はみんな、その人なりの星を持ってる。旅をする人なら、星は案内役だ。そうでない人たちなら…
おれはたしかに その北極犬のせなかにまたがり 犬神のやうにのそのそ東へ歩き出す まばゆい緑のしばくさだ おれたちの影は青い砂漠の旅行者だ (真空溶媒) この雪はどこをえらばうにも あんまりどこもまつしろなのだ あんなおそろしいみだれたそらから この…
本を読んで泣いたのって、人生で2、3回くらい。そのうち1回がこのエッセイ集。大号泣!ではなく、心の底で、静かにチューニングが合う感じ。 初めて読んだのは一昨年。カルチャー誌の本特集で紹介されてるのを2度ほど見かけ、気になって手に取った。文豪の小…
彼は昔からいつでも他人のことはどうでもいい人だったので、なんでも話しやすかった。彼の姿が暗い店明かりに浮き上がってるのをじんと見ていたら、あの頃の日常の空気をまるごと思い出した。けだるくて、明日がなくて、燃えていた。 あの能天気ながらも毅然…
は、こちら! 伊坂幸太郎・選の短編アンソロジーです。 赤い「オーシャンラズベリー篇」ともう一つ、青色の「ノーザンブルーベリー篇」もあったのですが、とりあえず先にこっちを入手。イラストとタイトルがマッチしてて、かわいくていいなと思います。 初め…
きっと、誰かが手を差し伸べてくれるんだ、そしたら僕だってきっとその人を愛してあげることが出来るんだって思っていた磯村くんは、その差し伸べられる手が実は色んなところから色んな風に出て来るんだっていうことを知らなかったんですね。そして、差し伸…
どんな民族であれ、どれだけ異なる環境で暮らそうと、人間はある共通する一点で何も変わらない。それは、誰もがたった一度のかけがえのない人生を生きるということだ。世界はそのような無数の点で成り立っているということだ。 想い続けた夢がかなう日の朝は…