2022年読み納め 2 (本9)

 

「花のことと似てるな。どこかの星に咲いてる一輪の花を愛していたら、空を見あげるのは心のなごむことだよ。星という星ぜんぶに、花が咲いてるように見える」

「人はみんな、その人なりの星を持ってる。旅をする人なら、星は案内役だ。そうでない人たちなら、ただのちっちゃな光。学者たちにとっては研究するものだし、ぼくが会った実業家にとっては、金でできているものだった。でもどの星も口をつぐんでる。だからきみには、誰も持ってないような星をあげるよ……」